ぼくの中では、2012年度の今年の漢字は「安」。「やすい」だ。
価格破壊などと言われるけど、その価格で売るには販売業者だけではなく、下請け業者を含み血
が滲むようなコストカットが強いられている。
日常的に大きな需要がある食料品とか衣料品などは、安くすれば需要がそれだけ拡大し売上総
額は伸びる。多数ある商品の中で、赤字覚悟である商品だけをうんと安くしても、ほかに買い物を
してくれれば、それで売上高は伸ばすことができる。しかし、それにしても限界はある。
不動産の場合も、ずいぶんと安くなったと実感する。特にミニ分譲の建売住宅。いわゆるパワー
ビルダーと言われる建売業者の住宅価格は、名だたる住宅メーカーの住宅価格に比較して、かな
り安い。
その裏には下請け業者や住宅設備会社の低価格での受注があってのことだ。しかしながら、この
ような薄利の受注は長続きしない。
長引く低価格競争がもたらすものは品質の低下である。
消費者は住宅価格が安くなったと思っているが、結果的にいうと、その価格に見合った価値の住宅
を購入したに過ぎない。
デフレからの脱却がなければ、極端に言えば日本の住宅の陳腐化がいっそう進むものと思われ
る。
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