2012年11月30日金曜日

まずは国内においての農地取引の緩和が望まれる

 平成21年12月に施行された「農地法」の改正から、3年あまりの間に約1,000を超える農業生

産法人が新規参入した。一見、規制緩和が進んでいるように見えるが、一般法人は農地を限定的

に借りることはできても、農地を所有することは許されない。個人が農地を所有する場合には面積

が5,000㎡以上が原則(都府県の農業委員会の36%)だ。

まだまだ農地法の壁は厚い。

TPPの参加を不安視する前に、国内においての農地取引の規制緩和が望まれる。

農業に魅力を感じる若い世代も増えている。資本力を持った一般法人が農業に参入すれば、農村

に雇用が創出され、遊休地も減少し、合理的な農業経営が進む結果、農産物の価格も諸外国並

みまで落とせるかもしれない。

もちろん規制を緩和すれば痛みを伴うこともあるかも知れない。

けど、行政が保護すればするほど、その業界は沈んでいく結果になると思う。TPPに参加した場合

には、既存農家に対してより一層厚い保護がなされることであろう。

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2012年11月26日月曜日

今年の漢字

ぼくの中では、2012年度の今年の漢字は「安」。「やすい」だ。

価格破壊などと言われるけど、その価格で売るには販売業者だけではなく、下請け業者を含み血

が滲むようなコストカットが強いられている。

日常的に大きな需要がある食料品とか衣料品などは、安くすれば需要がそれだけ拡大し売上総

額は伸びる。多数ある商品の中で、赤字覚悟である商品だけをうんと安くしても、ほかに買い物を

してくれれば、それで売上高は伸ばすことができる。しかし、それにしても限界はある。

不動産の場合も、ずいぶんと安くなったと実感する。特にミニ分譲の建売住宅。いわゆるパワー

ビルダーと言われる建売業者の住宅価格は、名だたる住宅メーカーの住宅価格に比較して、かな

り安い。

その裏には下請け業者や住宅設備会社の低価格での受注があってのことだ。しかしながら、この

ような薄利の受注は長続きしない。

長引く低価格競争がもたらすものは品質の低下である。

消費者は住宅価格が安くなったと思っているが、結果的にいうと、その価格に見合った価値の住宅

を購入したに過ぎない。

デフレからの脱却がなければ、極端に言えば日本の住宅の陳腐化がいっそう進むものと思われ

る。

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2012年11月23日金曜日

不動産の事故物件とは

不動産の事故物件とはどのようなことを言うのですか?

独居老人が病死して数日経った物件は「事故物件」に該当するのでしょうか?

一人暮らしの親族が病死し、数日後に発見された家を売りに出そうとした時に、不動産

屋さんに「事故物件だから、値段が安くならざるを得ない」と言われショックを受けて

います。

という内容のご相談がありましたので、ぼくなりの回答を試みたいと思います。

さて「事故物件」とは何をもって「事故」と判断されるのでしょうか?

これ、意外と難しいのですが、

一般には「社会通念に照らして、取引に重要な(心理的)影響を及ぼすかどうか」が事

故とするか否かの判断基準になるのではないでしょうか。

ぼくの認識では、事故とは、建物内での自殺、殺人事件などが該当すると思います。人

が病死することはごく自然なことで事故とは言えません。但し、病死であっても伝染病

でお亡くなりになった場合などには、やはり心理的に影響がある場合に該当するかも知

れませんね。

いわゆる孤独死で発見が遅れた場合どうするのか?という疑問が生じます。

季節にもよると思いますが、死後数日であれば、ご遺体が著しく損壊してしまうような

こともありませんから、忌み嫌われるような事象には至っていないと思われます。

この取引にあたり重要な(心理的)影響を及ぼすかどうかというのは、一般的な人の常

識で考えるべきことなのでしょうが、

なかには敏感な方もいて「なんで契約のときに言わなかったのか!」と業者にクレーム

をつける人がいるため、宅建業者さんとしては「心理的瑕疵」として事前に知らせなく

てはいけないという判断があるのかも知れませんね。

いずれにしても、一般的に考えて事故物件かどうかを判断するのが妥当です。

不動産業界に特別なルールがあるわけでもありません。常識に照らして個別に判断すべ

き事柄だと思うのです。

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2012年11月20日火曜日

真鶴の海

今日は「真鶴」に調査へ。午後からは春のような暖かさになり、高台にある現地に辿り着くま

でに薄っすらと汗をかきました。

みかん畑越しに見える海や山々がとても穏やかだったので、写真を撮ってみました。




2012年11月19日月曜日

三浦市の城ケ島が国際観光地に?

 三浦半島の突端、風光明媚な観光地である「城ケ島」にホテルや温泉施設などの大規模施設を誘致し、「城ケ島」を国際観光地にする計画が進んでいる。総事業費200億円以上。三浦市や商工会議所、観光協会、三浦海業公社や京浜急行などが提案。
 

 確かに城ケ島の開発は進展していないが、だからこそ自然が多く残る魅力的な観光地になっているのも事実。行政が箱モノで観光客を誘致するといった手法は時代に逆行しているような気がする。
 
  むしろ、今ある自然の豊かさを残すための整備を進めるべきではないだろうか。

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2012年11月18日日曜日

田舎の実家の空き家対策は

田舎の空き家となった実家をどうするのか、問題となっている。

売るにしても、そもそも住宅需要がない。貸そうにも賃貸需要がない。
放火などの危険があるから建物を壊したいが、壊せば固定資産税が高くなる(土地は利用されることに意義があるため、土地上に住宅があることによって土地の税額が大きく軽減されている)。
このまま放置しておいても毎年課税は続くばかり。
いずれ自分がリタイヤして実家に戻る時もあるかも知れないから、修繕を行いながら維持するにしても費用が掛かるし、いったい誰に維持管理を任せたらいいのだろうか?疎遠となった実家の近くに相談できる人は誰もいない。とても悩ましい問題である。
今、「田舎の家のたたみ方」という本が売れている。解決の糸口がなかなか掴めないなかで、一つの方向性を見つけることができるかもしれないと思う。
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2012年11月10日土曜日

月極駐車場賃料の下落が止まらない。

横浜駅周辺の月額駐車場賃料の下落が止まらない。
5年位前の横浜駅周辺の月極賃料は¥30,000以上が相場であったが、ここへ来て賃料の値下げが顕著となっている。横浜駅徒歩5分以内の賃料こそ下落幅は小さいが、それ以遠のオフィス街の駐車場賃料は¥20,000前後へとシフトしつつあるようだ。特に鶴屋町付近の立体駐車場の賃料は大幅な下落傾向にある。事実、私の会社のポストにも連日のように、キャンペーンと称して月額駐車場の値下げのチラシが入ってくる。
これは、横浜駅周辺の既存の会社がみなとみらい地区等のオフィスへと移転・集約したことにも原因はあると思えるが、それよりも企業の社有車離れが大きく影響しているようだ。リストラの一環として社有車を手放し、代わりにレンタカーやカーシェアリングの利用転換が多くなったことにより、月極駐車場需要そのものが小さくなっている。
特にカーシェアリングを中小企業が積極的に利用しており、横浜西口付近にはタイムズを中心としたカーシェアリングの基地の進出が年々増えている。
車を所有することによる利便性よりも、カーシェアリングによるコストパフォーマンスの方が優れていると判断する経営者が増えているということだろうか。

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2012年11月7日水曜日

納得して住宅を購入しよう

要約文
「住宅を購入するのは結構しんどい。けど、不動産業者の情報を鵜呑みにせず、自分の目で確認・判断して納得(良い部分と悪い部分を知ること)して住宅を購入することはとても大切だと思う」

気に入った不動産があったら、周辺を散歩する感覚で歩いてみましょう。
歩いてみると、いろんなことが分かります。
近くに嫌悪建物はないか。自分は気にならなくとも、将来、売却する段には買う人の減点対象になるかも。
 上を見上げると、高圧線が走っていたりします。高圧線は風の強い日には音がします。雨の日にはジジジジって音がします。断線する危険性もゼロではないですよね。また、景観的にもマイナスですよね。
 スーパーは近くにあるかな。営業時間は。品揃えは?
 ぼくの感覚だけど、美容院、歯医者がやたら多い街は、住んでいる人のステータスが高い地域のような気がする。まあ、住んでいる人のステータスが高い=良い住宅地とは一概には言えませんが。
駅まではどれくらいかかるだろうか。不動産広告の表示は180mです。でもね、実際には180mは早歩きしないと難しいですよね。それに、横浜あたりだと坂道が結構あって、徒歩15分を超えると、毎日だとちょっとキツイ。自分の歩くスピードで確認してみましょう。
 けど、駅から遠くてバス利用の場合でも、バスが頻繁に運行され、停留所が近ければ、雨に濡れないし、中途半端な徒歩圏よりも価格も安くていいこともありますよね。だから、バス停に行って時刻表を眺めて本数やバス停までの距離を確認してみたり。
 周辺に空地はないかな。周辺に空地があれば、そこには必ずあなたが購入する住宅(マンション)と同程度のものが建つと思ったほうがいいですよ。それによって眺望や日照に影響がないかな。
 電車や車の通過する騒音はどの程度なのかな。日中は気にならなくても夜は意外と音が気になるものです。
 毎日歩く道はだいたい決まってくると思いますが、その道は歩道が設置されていますか?車の通行量は時間帯によっても変わります。安全上、子供が歩いても心配ないですか。ちゃんと街灯はありますか。
 近頃のマンションは工場跡地に建てられることが多いけど、その場合には、周辺に騒音や臭気を発生する工場がないかどうか。住んでみて、騒音がするから止めてくれとは言えませんよね。だって、その地域は本来、工場の利便を優先させる地域ですからね。
 駅や繁華街に近いマンションは、たぶんそこは都市計画上の商業地域に指定されている可能性が高いのですが、商業地については基本的には日影規制はありません。だから、あなたのマンションの目の前に空地があった場合には境界ぎりぎりに建物が建つ可能性はあります。真っ暗です。
 
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2012年11月6日火曜日

住宅ローンは待ったなし

共働きで所得合算の条件で住宅ローン限度額いっぱいでローンを組んだ人、会社の低迷で所得が激減したり、リストラなど生活環境が変わるなど、事情は千差万別ではあるけれど、住宅ローンの返済が難しくなった場合どうすべきだろうか?
景気が後退してその煽りを受けるのはいつも庶民です。
土地価格が下がり続けるのは一個人の責任ではありません。けれど日本の住宅ローンはリコースローンが主流だから価格が下がってもその責任は全額返済という形で個人の背中に背負わされるのです。
現在、中古の住宅価格が値上がりすることは期待されません。ローン苦で住宅を手放しても売買価格が返済額を下回るため借金は残るケースが多いのが現実です。
仮に住宅が競売にかけられた場合でも借金は残ります。その借金はとても払えないから、破産せざるを得ません。競売イコール破産という図式になるわけです。
ですから、返済が難しいと感じたら、すぐに売却を検討すべきです。真面目な方ほどローン返済のために休日アルバイトなどして疲弊してしまいます。傷が浅いうちに早く売却して新しい豊かな生活を始めましょう。

2012年11月5日月曜日

サラリーマンの不動産投資

私が主催する不動産鑑定士リストの無料相談コーナーでも、最近、不動産投資に関するご質問が多くなりました。
書店で「不動産投資をして早期にリタイアする」というような本が平積みされていることからも分かるように、サラリーマンの間で不動産投資は静かなブームとなっています。
このブームは、低金利政策や老後の不安という時代背景を反映したものだと思われますが、ほとんど手をかけずに収益を上げられるという考えのもとに、金融機関から融資を受けて収益用不動産を購入する場合が多いようです。
サラリーマンが不動産投資をするのに、何でもかんでも否定する気持ちはありません。ただ、成功事例の裏には多くのリスクも潜んでいるのも事実のようです。
特にサラリーマン投資家は物件の利回りを最重視して取引を考える人も多いようですが、この利回りはひとつの物差し(尺度)に過ぎません。本来は、いろいろな物差しを当てて、投資物件の適格性を判断しなければなりません。不動産の投資適格性は必ずしも利回りとはリンクしませんので、注意したいところです。  不動産鑑定士リストの無料相談

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